まずは読書感想文を一つ。(その1)

 ブログを始めるにあたって、おそらくこれからは世間への不平不満や愚痴や文句や、人の気持ちを和ませはしない予感がしています。でも最初から人を不快にして場を穢すのも大いに気が引けますから、今日は読書感想文を一つ。

 文字通り感想でして、本の内容についてはお読みになってもほとんど分かりません。悪しからず。

本の題名は「実践経営学

副題「松下幸之助に学んだ自主責任経営学とは」、著者は小川守正氏。PHP文庫、1992年5月15日、第1版第一刷。元々は1990年刊行で、その文庫版です。30年以上前の本。

 実はこれを手にする前に、すぐ近くにあった「武士の娘」という、越後長岡藩の武士の娘であった杉本鉞子という方が書かれた本が目に留まり(ちなみにこちらの元々の刊行は1967年で・・・半世紀以上前!・・・文庫化は1994年)、それに吊られてこの本を買いました。

「武士の娘」のカバーには「・・・すべてがめずらしく目新しい暮らしの中で「武士の娘」として身につけたものを失うことなく・・・」とありまして、その一文が「自分」を見失いつつある私の心にズッキンと響きました。(四十にして惑ずのはずが、現役を離れた途端にグラグラと揺れるんですね。)長岡藩の家老の家に明治6年に生まれた著者が、武家の娘として培われた自己を直接本人が語る、その生の声に触れてみたくて手にしたところ、すぐ近くに本題の「実践経営学」がありました。

 そちらのカバーには松下幸之助の薫陶を受けて経営に努めてきた著者が「・・・その要諦を体系的に語る渾身の一冊・・・」の一文。松下幸之助は調べたら明治27年生まれですから、その薫陶を受けた経営者が昭和以降の今日の経営者とは、人としての芯が相当に違うだろうと思って興味をひかれた次第。要は両書とも”人としての芯”に触れることができる本だろうと。

(長くなりそうなので、後は(その2)へ続く)