久しぶりに株について。株価の上昇とは言うけど、冷静に考えると意外と大したことがないなと思うって話。

ここしばらく日経平均が4万を超えたとかちょっと下がってしまたとか、やれバブルっぽいだの、イヤイヤ全然まだまだ、だの聞かされるととても落ち着かない。

 この波に乗り遅れてはいけないって事なんだと思うし、そう思って動いている人も結構いるようだけれど、冷静に考えると最近の動きに対応したからって別に大したことは起こらないことに気づく。

 例えば1か月前の日経平均株価終値は36,863円。まだまだ史上最高値更新は見えてもいない。その後38,000円台に乗ったのが2月15日。そこから史上最高値更新までは早かった。

 で、今が4万円あたりをウロウロしていて、これがさらに上へ行ったらさあ大変、バスに乗り遅れるな!ということなんだけれども、じゃあ、実際にこの1か月の上がり方をちょっと立ち止まって考えると、比率にして8.5%の上昇でしかなくて10%にも届いていない。まして38,000から考えれば5.3%。

 機関投資家が億単位の投資をするのであれば1%でも100万円単位の差額になるから5%だの8%は、それはでかい。

 でも庶民の感覚で言えば、仮に100万投資したとして、5万から8万くらいサヤがとれただけ。

 くどいが、100万でもままならない、じゃあ10万程度で、となるとその程度の投資では5千円とか8千円の儲けで、さらに20%は税金を取られるのだから、これはもう儲けとも言えないレベルではなかろうか。そう考えれば今になって慌てて参戦しても、耳で聞く感覚と実際に「自分の」手元に得られるお金との感覚は相当にずれているなあというのが実感。

 せめて1,000万単位の投資でもできれば、50万とか80万とか、まあそれなりの金額が動くわけだけれども、そもそも1,000万を株に使える人って以前からそれなりにいろいろな投資をしているだろうから、たぶん今は、逆にじっとしているんじゃないかと思ったり。

 実際に自分でも株を少々やっているが、まあ下手糞の見本みたいなもので、買えば下がる、売れば上がるの連続で、誰か私の手口を見てるんじゃないかと本気で思ったりする。それはともかく、

 以前知り合いの証券会社の人におすすめの株を聞いたことがあって、それ自体は買わなかった(というか、全部なんてとても買えない)のだけれど、仮にそのお勧め、10種全部をその時の価格で100株ずつ買ったらどうなるか、という実験を続けている。(Yahoofinace、でポートフォリオ登録をすると毎日勝手に計算して一覧表にしてくれる。結構面白い。)

 そのバーチャル投資を始めたのが4年前の2020年の初頭のこと。銘柄も書いたって良いのだけれど、ともかくもその時の仮の買値が全部で6,272,800円。

 で、4年後の今はそれが8,686,000円。240万以上儲かって、率で38%超。平均すれば毎年60万くらいのボーナスが得られた計算になる。あの時600万の現金があればと悔いる金額ではあるし、年月の重みを実感するところ。

 と書くと、とても儲かったようだけれども、225種で計算する日経平均で考えれば当時は24,000円くらいだから。こちらはナント! 67%の上昇!600万分を買っていれば1,000万になっている!

 だったら日経平均に連動するETFを買っておけば良かったという話で、証券会社の専門家にしてまあこんなもんなんだなあ、と思えば自分の下手さ加減は納得が行くというもの。プロはそれでもきっちり利益を出している。ちょっと少なかったけれど。

 結局のところ、最初に書いたように今の喧騒も良く立ち止まって考えて、我がこととしてリアルに自分がいくら儲かるのか、逆に損をすることも十分にあるぞと計算してみた方が安全だし、それほど浮かれるような状態でもないということに、改めて気づくという話です。